いま、子どもが危ない!
あごが小さくなっている子どもを救う矯正治療
近年、呼吸を口で行う子どもが増えています。うまく飲み込む動作ができない子供も増えました。鼻呼吸が上手く出来ないために、常に口を開いて口から呼吸をすると唇の圧力が無くなり、前歯の位置が乱れます。飲み込むときに唇や舌の使い方が正しくないと顎の成長が伴わず、鼻腔の容量が小さくなります。このことも鼻からの呼吸を妨げます。
飲み込む動作の時に舌の使い方を間違えると上下の前歯がうまくかみ合わない歯並びができてしまいます。当然発音もうまくできません。
子どもの歯列矯正は、歯の位置を動かす矯正治療を行う前に「なぜ歯並びが悪くなったのか?」という原因を排除しなければ、矯正しても元に戻ってしまいますし、正しい機能を持った大人には成長しません。
予防医療に基づき、原因療法として行う歯科矯正は、口にまつわる筋肉の機能を正常に整えることから始めなくてはならないのです。
睡眠時無呼吸症と矯正医療
一般的な小児矯正は、歯の位置を動かして歯並びを整える対症療法です。しかし、歯並びの悪さは、あごの小ささと呼吸が関係していることがわかりました。小さいあご・間違った筋肉の動かし方・口呼吸は、睡眠時無呼吸症の原因となり、子供の将来において生命を脅かすリスクを高めることにもなります。
歯で物を咬んで飲み込む、という動作は、あごの成長を促し、虫歯や歯周病の予防にもつながります。ですが、しっかり咬めてうまく飲み込める子どもへと育てていくことが必要なのです。
当院の矯正治療は、このような問題の核を取り除く原因療法としての取り組みです。
母乳育児から始まる矯正
幼児期【授乳期から口の成長発達を考える】
赤ちゃんがおっぱいを飲む動作は、唇・歯・舌・頬など身体が持つ本来の機能を育成します。また、断乳は生涯を支える咀嚼という動作を学ぶ大切なステップです。
- 咬む機能を育てる
- 顎の成長を促す
- 味覚を形成する
- 虫歯菌感染の予防
これらの情報を正しく伝え、子育てを支援します。
成長期【永久歯が生えそろうまで】
成長発達を正しく行えるよう、口の周囲の筋肉の使い方を矯正します。
- 筋機能訓練法、あいうべ体操などによる舌・嚥下・口唇・呼吸・鼻を開くトレーニング
- 顎を適正な大きさに拡大するスケルトン拡大装置
- MRCシステムによる矯正治療
成人期への準備期【永久歯の歯並びの完成期】
正しく成長した歯並びを基本として、正しいかみ合わせを完成させます。またその状態が安定して確保できる管理体制を確立していきます。
- 正しいセルフケアを定着させる
- 正しい咬み合わせ、審美性を高める
- 食事や生活習慣を改善して予防の意識付けを行う
- メンテナンスを習慣かする
本の紹介
母乳育児シリーズ③「母乳と虫歯を考える」770円
企画・編集:足立 優・永山 美千子
- 母乳と虫歯を母子の生活から考える
- 歯の健康、口の健康は母乳育児が基本です
- 虫歯ができるメカニズムを知りましょう
- 虫歯から子どもの歯を守ろう
- お母さんが気にする指しゃぶりとおしゃぶり
- 歯の手入れ(ケア)について
- 離乳食・甘いもののしつけ
(内容一部抜粋)